ゴールデンウィーク時期の高速道路における交通状況(詳細)
~渋滞緩和対策により上り線の渋滞が減少~
平成18年5月25日
東日本高速道路株式会社
さる5月9日、NEXCO東日本(東京都千代田区、代表取締役社長:井上啓一)では「ゴールデンウィーク時期の高速道路における交通状況(速報)」をお知らせしましたが、期間中(4月26日(水)~5月7日(日)の12日間)の渋滞緩和対策について詳細に検討した結果を取りまとめました。
1 渋滞予測情報の提供による渋滞緩和効果
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NEXCO東日本では、お客様に渋滞を避けて快適なドライブをしていただくために、『渋滞予測ガイド』や高速道路の情報サイト『ドラなび』などで渋滞予測情報を提供しています。
期間中の10km以上の渋滞回数は、利用交通量の増加に伴い昨年度同期より約6%増加しましたが、帰省や観光地からの帰りとなる上り線においては、5月4日(木)~6日(土)にかけて渋滞が分散したため、30km以上の特に長い渋滞が前年度に比べ半減、渋滞の大きさを示す渋滞量は約3割減少しました。
この渋滞の分散は、今年は5月3日(水)から5月7日(日)にかけて連休を取りやすい曜日配列であったこととともに、「上り線のピークは5月4日(木)と5日(金)」という渋滞予測情報をご覧になったお客様が渋滞を避けて高速道路をご利用されたことも要因として考えられます。
当社では、今後も渋滞対策を推進するとともに、きめ細やかな渋滞予測情報を迅速に提供していきます。今後ともお客様のゆとりある旅行計画づくりにご活用ください。
2 ETC時間帯割引制度のご活用に伴う渋滞緩和効果
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期間中の当社エリア内のETC利用率は、50%(約1,359万台/日)と昨年度同期(33%[全国のETC利用率])に比べて約1.5倍になりました。
過去に30km以上の渋滞が発生した場所について、交通量の変化や渋滞の発生状況について分析したところ、東北自動車道などでは、高速道路のETC限定である割引制度の導入前の平成16年度と比べて、夜間の交通量が増加するなど、一部の時間帯で交通量の変化が見られました。また、東北道の一部では、平成16年度と日交通量がほぼ同じにもかかわらず、交通量の変化により渋滞が大きく減少した日がありました。渋滞緩和の要因のひとつとして、ETC時間帯割引制度の導入が寄与していると考えられます。
この渋滞緩和は、『ETC深夜割引』や、東京近郊などで実施している『ETC早朝夜間割引』などの各種時間帯割引を利用して、比較的混雑の少ない時間帯に走行されたお客様が多かったからだと推測できます。ETC時間帯割引は、渋滞に巻き込まれず快適な走行ができるとともに、渋滞の緩和にもつながりますので、今後とも有効にご利用ください。
3 サグ部などでの交通集中による渋滞の緩和
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上り坂やサグ部※1では、上り坂にさしかかったときに無意識のうちに走行速度が低下し、渋滞が発生することがあります。こうした渋滞を緩和するために、特に大きな渋滞が予測される箇所で、お客様に速度低下に注意していただくための、視認性に優れた標識車(LED※2標識車)を利用した『速度回復情報提供』を行いました。
この対策を行った東北自動車道下り羽生パーキングエリア(PA)付s近や、関越自動車道上り花園インターチェンジ(IC)付近では、対策前と日交通量はほぼ同じ、または増加しましたが、渋滞は減少しました。
『LED標識車を利用した速度回復情報提供』は少ないコストで渋滞の緩和につながるので、今後も実施していきます。
- 1サグ部: 凹部のことをいい、道路では下り坂から上り坂に変化するところ
- 2 LED: 発光ダイオード(Light Emitting Diode)
- 平成18年5月9日(火)にお知らせしました「ゴールデンウィーク時期の高速道路における交通状況(速報)」はこちらです。
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