電気通信大学とNEXCO東日本が産学連携に係る包括協定を締結

令和6年5月9日
東日本高速道路株式会社

 国立大学法人電気通信大学(所在地:東京都調布市、学長 田野俊一)と、東日本高速道路株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 由木文彦)は、未来につなげるサステナブルな高速道路の実現、SDGs達成の貢献や人材育成の強化など、多様な分野で相互に協力し、安全・安心で持続可能な地域社会の実現とデジタル人材の育成に向けた連携強化を図るため、令和6年4月26日(金)に『産学連携に係る包括協定』を締結しました。

国立大学法人電気通信大学と東日本高速道路株式会社との産学連携に係る包括協定締結式の写真
(左)国立大学法人電気通信大学 学長 田野俊一
(右)東日本高速道路株式会社 代表取締役社長 由木文彦

背景

 電気通信大学は、通信・IoT技術、AI技術、サイバーセキュリティ技術、ロボット・計測技術、光・量子技術等、多様かつ特色ある分野において高い実績をあげており、これらの連携・協働による教育研究・社会実装を通じて、「共創進化スマート社会」すなわちSociety 5.0の実現と自らも「共創進化スマート大学」となることを目標とする「UECビジョン ~beyond 2020~」を掲げています。
 一方で、安全・安心・快適・便利な高速道路サービスの提供を社会的使命としているNEXCO東日本は、頻発・激甚化する自然災害、脱炭素社会化への潮流、デジタル技術の進展など、国内外の社会経済情勢の大きな変化に対応していく必要があると考えています。
 このような変化に対応していくために、NEXCO東日本が電気通信大学の有する高度な研究開発力を活用し、高速道路の技術に関する幅広い分野における産学連携を推進することにより、安全・安心で持続可能な社会の実現とデジタル人材の育成を目指し包括協定を締結するものです。

今後の連携強化の取り組み

円筒形太陽電池技術の高速道路空間での有効活用化に向けた共同研究

 円筒形太陽電池の利点である全方向からの集光、軽量、耐風性、耐積雪性などを生かし、冬期の気象環境の厳しい地域及び一般的な気候の地域において、実証・データ取得・課題発見を行っていく予定です。まずは、サービスエリア、パーキングエリアの園地やトイレ、電気室の上屋等で実施してまいります。

高速道路事業における課題解決に向けたリスキリングプログラムの提供

 電気通信大学の持つ知見とNEXCO東日本が有する各種データ、現場における課題等を共有し、相互の融合により、課題解決への足がかりとすべく、講師と受講者とのディスカッションを組み込んだリスキリングプログラムを実施します。

 具体例として、画像処理講座では、機械学習との連携で道路状況・交通状況を高精度に把握・分析する技術的実現性等について、AI講座では、AIによってもたらされる事業上のメリット・デメリットや執行部と開発現場の間に生じやすい認識ギャップについて、講義・ディスカッションを行う予定です。