高速道路営業規則 第2章 料金所ゲートの通行の方法等

第1節 通則

  • 料金所ゲートの通行に際しての安全義務

    第8条

    運転者は、料金所ゲートを通行するときは、次の各号に定める事項を守らなければなりません。

    1. 当社が進入を指定した車線毎に一列に並び、他の通行車両と並進しないこと
    2. 前車の追い抜きや割り込みをしないこと
    3. 当社の係員の緊急の指示等によって安全に停車できる速度を超過しないこと
    4. 前車と十分な車間距離を保持すること
    5. 開閉棒が作動している場合は、当該開閉棒に衝突しないように通行すること
  • ETCシステムによる通行の方法

    第9条

    有料道路自動料金収受システムを使用する料金徴収事務の取扱いに関する省令(平成11年建設省令第38号。以下本条において「省令」といいます。)に基づく有料道路自動料金収受システム(以下「ETCシステム」といいます。)を利用する運転者は、料金の徴収施設及びその付近において、法第24条第4項の規定により当社が公衆の閲覧に供した通行方法(以下「通行方法」といいます。)及び省令に基づくETCシステム利用規程(以下「ETCシステム利用規程」といいます。)の定めにより通行しなければなりません。

    2 ETCシステムを利用する運転者は、前項に定めるもののほか、次の各号に定める事項を守らなければなりません。

    1. 運転を中断している間を除き、高速道路への進入から退出までの間、同一のETCカードを同一の車載器(省令第4条第1項第1号の車載器をいいます。)に挿入し、ETCシステムが利用可能な状態を保つこと
    2. 料金所以外の箇所において「ETC」の表示があるETC通信施設の設置箇所付近を通行する際は、標識その他の方法による表示に従い、かつ、同一車線内での並走及び追い抜き並びに路肩走行を行わないこと

    3 当社は、料金所以外の箇所において「ETC」の表示があるETC通信施設との通信を要する区間を通行したETCシステムの利用者に対し、当該区間の通行記録の全部又は一部がETCシステムにないときは、第33条に定めるものを除き、利用可能な経路のうち、最も高額となる料金を適用します。

  • ETCシステムを利用しない者の通行の方法

    第10条

    ETCシステムを利用しない運転者は、料金の徴収施設及びその付近において、通行方法のほか、第3項、第4項及び本章第二節から第四節までに定めるところにより通行しなければなりません。

    2 第二節から第四節までの定めにおける用語の意義は、第2条に定めるもののほか、通行方法に定めるところによります。

    3 ETCシステムを利用しない運転者は、供用約款第8条第1項の規定にかかわらず、誤ってETC専用のインターチェンジへ進入した場合は、ETC専用料金所において、サポート車線に進入するものとし、開閉棒が設置されている場合は開閉棒の開閉にかかわらず開閉棒の手前で、未設置の場合は料金収受機等の手前で停車して、係員の指示に従ってください。この場合、みだりに車外に出たり前進又は後退したりしないでください。供用約款第8条第1項に定めるその他会社が定める車両の運転者がETC専用料金所を通行する場合も同様とします。

    4 ETCシステムを利用しない運転者は、前項及び通行方法の規定にかかわらず、誤ってETC専用車線に進入した場合、並びに供用約款第7条第1項の規定にかかわらず、誤ってスマートインターチェンジに進入した場合は、開閉棒の開閉にかかわらず、開閉棒の手前で停車して係員の指示に従ってください。この場合、みだりに車外に出たり前進又は後退したりしないでください。供用約款第7条第1項に定めるその他会社が定める車両の運転者がスマートインターチェンジを通行する場合も同様とします。

  • 通行の制限

    第11条

    インターチェンジ等を通行できる車両が制限されている場合は、制限された車両は当該インターチェンジを通行することはできません。

    2 インターチェンジ等を通行できる時間帯を制限している場合は、通行できる時間帯以外は、当該インターチェンジ等を通行することができません。

第2節 入口発券方式の高速道路の料金所における通行の方法

  • 入口料金所における通行券の受け取り

    第12条

    入口発券方式の高速道路の入口料金所を通行するときは、利用者は、料金所ゲートにおいて、当社が交付する通行券を受け取らなくてはなりません。

    2 前項において、当社が何らかの事情により通行券を交付できない場合は、利用者は当社の係員の指示に従うものとします。

    3 利用者の申し出により退出を予定しているインターチェンジ等を確認して出口指定券を交付し、又は退出を予定しているインターチェンジ等までの料金を収受して入口証明券を交付する入口料金所においては、利用者は、当社の係員に対し所定の申し出を行い、又は当社の係員に料金の支払いを行った上で当社が交付する通行券を受け取らなくてはなりません。

    4 通行券は、交付を受けた車両による当該交付を受けた通行1回に限り有効です。

    5 利用者は、交付された通行券を濡らしたり、折り曲げたり、汚損したり、書き込みをし、又は磁気に近づける等の行為を行ってはいけません。

    6 利用者は、供用約款第4条の規定に基づき、通行の間、出口料金所において回収されるまで通行券を所持しなければなりません。

    7 利用者は、通行券を他人に譲渡、貸与等してはいけません。

    8 利用者は、当社の係員から通行券の提示又は提出の請求があった場合は、いつでもその請求に従わなければなりません。

    9 利用者は、所持する通行券が効力を失い、又は不要となった場合は、当該通行券を当社の係員に返却しなければなりません。

  • 出口料金所における通行券の提出等

    第13条

    入口発券方式の高速道路の出口料金所を通行するときは、利用者は、料金所ゲートにおいて、前条第1項の定めに基づき入口料金所で交付を受けた通行券を当社の係員に提出(料金精算機が設置されている料金所ゲートにおいて、通行券を料金精算機の所定の挿入口へ挿入する場合も含みます。以下本条において同じです。)し、当該車両に適用する料金を支払わなければなりません。

    2 当社は、前項において、利用者が次の各号に該当する行為を行った場合、当該車両に適用される料金車種区分において、当該出口料金所から最も高額の料金となるインターチェンジ等から進入したものとして料金を請求します。

    1. 通行券を当社の係員に提出しないとき
    2. 前条第5項に定める行為をしたため、記載事項が不明となった通行券を当社の係員に提出したとき

    3 やむを得ない事情で通行券を当社の係員に提出できない利用者又は記載事項が不明となった通行券を当社の係員に提出した利用者が進入したインターチェンジ等を確認できる書面の提示等を行い、当社が通行した区間を認定できる場合は、前項にかかわらず、当該インターチェンジ等から進入したものとみなした料金を適用します。

    4 通行券の紛失等により、第2項に定める料金を支払った利用者が、後日、当該通行券を発見した場合は、当該通行券と当該支払いに係る領収書又は利用証明書を最寄りの料金所に提出して、既に支払った料金と当該通行に適用される料金の差額から所定の手数料を差し引いた金額の返還を請求することができます。ただし、料金を支払った日の翌日から起算して1年を経過したときは、これを請求することはできません。

第3節 単純支払方式の高速道路の料金所における通行の方法

  • 料金所における料金の支払い

    第14条

    単純支払方式の高速道路の料金所を通行するときは、利用者は、料金所ゲートにおいて、当該高速道路の料金を支払わなければなりません。

    2 前項に定める、当該高速道路の料金を支払った際に、当社から通行証の交付を受けた場合の通行証の受け取り、提示等については、第12条第1項、第2項、第4項から第8項まで及び第13条の規定を準用します。その場合、これらの規定中の「入口発券方式」を「単純支払方式」に、「通行券」を「通行証」に、「提出」を「提示」に、第12条第6項中の「回収されるまで」を「提示するまで」に読み替えるものとします。また、当社から通行証の交付を受け高速道路の料金所を通行するときは、利用者は、通行証の記載事項に従い通行しなければなりません。

第4節 検札料金所における通行の方法

  • 通行券の提出等

    第15条

    検札料金所を通行するときは、利用者は、料金所ゲートにおいて、入口料金所で交付を受けた通行券を当社の係員に提出し、当社の係員が記載事項の確認を行った後に再度受領しなければなりません。

    2 前項において、利用者が次の各号に該当する行為を行った場合は、当社は、出口料金所において、当該車両に適用される料金車種区分において、当該検札料金所から最も高額の料金となるインターチェンジ等から進入したものとして料金を請求します。

    1. 利用者が、通行券を当社の係員に提出しないとき
    2. 利用者が第12条第5項に定める行為をしたため、記載事項が不明となった通行券を当社の係員に提出したとき

    3 やむを得ない事情で通行券を当社の係員に提出できない利用者又は記載事項が不明となった通行券を当社の係員に提出した利用者が進入したインターチェンジ等を確認できる書面の提示等を行い、当社が通行した区間を認定できる場合は、前項にかかわらず、出口料金所において、当該インターチェンジ等から進入したものとみなした料金を適用します。

    4 通行券の紛失等により、前項に定める新たな通行券の交付を受けて出口料金所において前項に定めるインターチェンジ等から出口料金所までの料金を支払った利用者が、後日、当該通行券を発見した場合の取扱いは、第13条第4項の規定を準用します。

第5節 当社の係員による質問等

  • 質問の拒否

    第16条

    供用約款第9条の規定に基づき当社の係員が利用者に車両の確認その他職務上必要な指示として行った質問に対し、利用者が回答しないとき又は利用者の回答が料金を適用するため必要な情報を十分に得られないものであったときは、当社が収集した情報に基づき、適正と判断する額の料金を適用して請求し、又は法第5条第3項及び供用約款第6条第1項の規定に基づき高速道路の供用を拒絶します。

  • 料金所事務室等での取扱い

    第17条

    第9条から前条までの取扱いにおいて、当社の係員が料金所ゲートで行うことが適当でないと認めた取扱いは、当社の係員の指示により料金所事務室等で行います。

    2 当社の係員が料金所ゲートから他の場所に車両を移動するよう指示した場合は、当該指示により車両を移動しなければなりません。

第6節 未納の取扱い

  • 未納の取扱い

    第18条

    利用者は、スマートインターチェンジ以外の料金所において料金の全部又は一部を支払うことができない場合(第25条の2第2項の定めにより後日支払う場合を除きます。以下「未納」といいます。)は、所定の書面に氏名、自宅の住所及び電話番号その他の連絡先、運転免許証番号、車両登録番号等を記入し、当社が指定した納入期限(以下「未納納入期限」といいます。)及び納入方法による支払いを確約して、後日、未納となった料金(以下「未納金」といいます。)の支払いを行うことができます。

    2 利用者は、前項の取扱いにおいて、当社の係員が所定の書面の記載事項を確認するため請求した場合は、車検証及び運転免許証等の証明書類の提示又は提出をし、また、未納となった事情に関する質問に答えなければなりません。

    3 利用者が民法第715条に規定する被用者として通行を行ったときは、当社は同条の規定により、当該利用者を使用する者に当該通行に係る未納金の支払いを求めることがあります。ただし、当該請求により利用者は支払い義務を免れるものではありません。

    4 利用者が一括支払方式又は合併支払方式の高速道路等の料金所において料金の一部を支払わなかった場合は、当該通行にかかる進入したインターチェンジ等側の高速道路等の料金から順に支払われたものとして、不足額を未納金として取扱うものとします。

  • 支払いの督促

    第19条

    未納納入期限までに未納金の全部又は一部の支払いがない場合は、当社は、利用者(使用者及び前条第3項に該当する場合は当該利用者を使用する者を含みます。以下本条において同じです。)に督促状による督促を行います。

    2 前項の督促を行った場合は、利用者は、当該督促に係る手数料(以下「督促手数料」といいます。)を支払わなければなりません。

    3 第1項の督促時に当社が指定した納入期限(以下「督促納入期限」といいます。)までに支払いがない場合は、利用者は、当該未納金(割増金を徴収する場合は、当該割増金を含みます。)に対する延滞金(以下「延滞金」といいます。)を支払わなければなりません。

    4 督促手数料は、督促に係る郵送代とします。

    5 延滞金は、督促納入期限の翌日から支払いの日の前日までの日数について、年10.75%の割合(閏年の日を含む期間についても、365日あたりの割合とします。次項においても同じです。)で計算した額とします。

    6 前項の定めにかかわらず、利用者が、当社が指定する払込取扱票等(以下「払込取扱票等」といいます。)により未納金を支払う場合の延滞金は、督促納入期限の翌日から支払いの日の前日までのうち当社が指定する日までの日数について、年10.75%の割合で当社が計算した額とし、当社は、当該延滞金を払込取扱票等に記載するものとします。

    7 一括支払方式又は合併支払方式の高速道路等の料金所における第1項の取扱いは、前条第1項の取扱いを行った料金所を所管する当社又は他の会社等が行います。

    8 利用者が督促手数料及び延滞金の一部を支払った場合は、督促手数料、延滞金、割増金、未納金の順に支払われたものとして取扱うものとします。