インフラ管理情報に関するコンソーシアムの設立

インフラ管理情報に関するコンソーシアムの設立について

~ Consortium of Infrastructure Information for Maintenance ~

SMHのイメージ画像

平成31年4月24日
東日本高速道路株式会社

 この度、東日本高速道路株式会社(本社:千代田区霞が関)及びSIP※注1共同研究グループは、道路管理情報のデータ仕様やデータ交換ルールなどを広くオープンイノベーションにて社会に普及させる「インフラ管理情報コンソーシアム」の設立に向けて会員の募集を開始します。

1 コンソーシアムの概要

名称:

「インフラ管理情報コンソーシアム」
(英文名:Consortium of Infrastructure Information for Maintenance)

設立者:

NEXCO東日本、(株)ソーシャル・キャピタル・デザイン、(株)横須賀テレコムリサーチパーク、東京大学情報学環

設立の目的:

道路を管理する全国の自治体等が直面する道路資産の高齢化の課題に対し、効率的な道路管理を情報技術により支援

2 設立の背景

 内閣府が進めてきたSIPにおいて弊社らが参画し、道路情報のデータベースに関して開発※注2を進めてきた技術については、弊社が進めるSMH「スマートメンテナンスハイウェイ構想」の中核となる「次世代総合マネジメントシステム」の基礎技術として活用を進めています。

 また、同技術は、既に東北大学IMCを通じて山形県の橋梁データベース※注3として活用される他、宮城県、仙台市などでも活用されるなど、自治体での活用実績が上がっていることから、さらに広く社会に普及させるために設立するものです。

3 コンソーシアムの活動

 本コンソーシアムは、SIPの研究成果である「道路情報のデータ仕様」と「道路情報のデータ交換ルール」を定めた「道路管理情報表現仕様書」及び「共通API仕様書」について、自治体等での活用を支援すると共に、オープンイノベーションによりその成果を更に改良・普及させることを目的とした活動を行います。

4 期待される効果

  • 安価にかつ速やかにデータベースを構築することが可能
  • 自治体などのインフラ管理者が抱える課題解決に貢献
  • データベース間の情報連携が容易に可能
  • 各地域・組織間で産学官が連携したオープンイノベーションによる技術仕様の発展
期待される効果のイメージ画像

※1:

戦略的イノベーション創造プログラム

※2:

「高度なインフラ・ネジメントを実現する多種多様なデータの処理・蓄積・解析・応用技術の開発」

※3:

山形県橋梁データベース(DBMY)はSIP地域拠点大学である東北大学インフラマネジメントセンター(IMC)を通じて導入されました。

参考 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)

 SMHプロジェクトの中核となる次世代RIMS(情報基盤)の基幹技術は、内閣府が進める以下のSIPプログラムにて、弊社が研究責任者となる共同研究グループにて開発しました。

SIP 戦略的イノベーション創造プログラムのイメージ画像

研究テーマ

「高度なインフラ・マネジメントを実現する多種多様なデータの処理・蓄積・解析・応用技術の開発」

研究概要

 既存の点検データや図面に加え、今後、活用の増加が見込まれるセンサデータ等の効率的な活用や蓄積を可能とするため、データの誤りや重複を洗い出し、異質なデータを取り除いて整理する技術や写真に注釈のように損傷箇所を重ね合わせて提示する技術の開発を行うとともに、これら多種多様なインフラ管理の膨大なデータを一元的に管理するデータベースを開発する。また、地方公共団体等が道路の維持管理業務で容易に活用するための実用的なユーザ・インタフェースを開発する。

推進体制 (共同研究グループ)

東日本高速道路(株)※、(株)横須賀テレコムリサーチパーク※、(株)ソーシャル・キャピタル・デザイン※
国立大学法人 大阪大学、北海道大学、東京大学※、(株)ネクスコ東日本エンジニアリング
(「※」を付した者が今回のコンソーシアムの共同設立者です)

 また、その成果については、既に複数の自治体での道路管理に活用されています。

【導入事例】産学官連携による橋梁メンテナンス統合データベースシステム
産学官連携による橋梁メンテナンス統合データベースシステムのイメージ画像

【出典】「SIP戦略的イノベーション創造プログラムインフラ維持管理・更新・マネジメント技術インフラ技術総覧」より抜粋