「第14回北海道高速道路の四季フォトコンテスト」入賞作品決定

PDFバージョン【PDF:3.3MB】

令和6年4月19日
東日本高速道路株式会社
北海道支社

 NEXCO東日本北海道支社(札幌市厚別区)は、令和5年(2023年)8月から12月にかけて作品を募集した「第14回北海道高速道路の四季フォトコンテスト」について、北海道教育大学の伊藤隆介教授に審査をお願いし、152名の方から寄せられた総数560点の応募作品の中から、計13点の入賞作品(別紙【PDF:2.7MB】)を決定しました。
 「高速道路のある風景」部門の最優秀賞には、久野穣さん(岩見沢市)の作品『銀河に抱かれて』が、「北海道の四季」部門の最優秀賞には、朝倉拓雄さん(札幌市)の作品『苗植え』がそれぞれ選ばれました。

『銀河に抱かれて』
(「高速道路のある風景」部門 最優秀賞)
『苗植え』
(「北海道の四季」部門 最優秀賞)

 本コンテストは、道内の高速道路への親しみの醸成や道内の魅力的な風景の発信を通じた観光促進などを目的として、平成20年(2008年)から開催しているコンテストで、道内の高速道路が風景の一部になった作品が対象の「高速道路のある風景」部門と、北海道の四季を表現した作品が対象の「北海道の四季」部門の2部門で作品を募集しました。
 入賞作品は、NEXCO東日本のドラぷら専用ページでご覧いただけます。

審査員・伊藤隆介教授の講評(要旨)

 第14回を迎えた「北海道高速道路の四季フォトコンテスト」に、今回も全道各地、また北海道外から総数560の優れた作品の応募をいただきました。長かった新型コロナウィルス感染防止の期間もようやく終わりが見え、いよいよ全道各地に飛び出した皆さんの一年間を、視覚的に楽しく体験させていただきました。

 「高速道路のある風景」部門では、高速道路という被写体から造形的な魅力やストーリー性を引き出すために、多くの努力がなされていて、今回そうした秀作群から受賞したのは、高速道路をロマンチックに扱った作品でした。最優秀賞の『銀河に抱かれて』は長時間露光を使い、大地を横切る道央道、上空に広がる満天の星を、ポエティックにマッチングさせています。左右に展開する高速道路、そこを疾走するカーライトの軌跡と、縦に広がるミルキーウェイの接点は、人間の時間と悠久な自然の流れを彷彿させ、哲学的に映りました。

 「北海道の四季」部門最優秀賞の『苗植え』は、春の農作業をほぼシンメトリー(左右対称)で捉えた絵画的な作品です。作品の下半分に広がる、畑の畝(うね)が「八の字」に見える一点透視法の空間に対し、上半分は羊蹄山の輪郭、そして山頂の残雪が同じように「八の字」に見えるという視覚的な韻(いん)に気持ちよさがあります。同時に、山の位置が微妙に左に寄っていたり、残雪の形が不揃いであったりと、構図の楽しさもあります。日本画の巨匠・片岡球子画伯(北海道出身)の描く富士山とも共通の、ダイナミックな風格も得ていると思います。

 次回(第15回)の公募では、新たな試みとして「高速道路のある風景 inインスタグラム部門」が開始されることになりました。三脚を準備して臨む本格的な撮影ともまた違う、ライブ的な魅力のある作品のご応募を楽しみにしたいと思います。
 インバウンド増加に象徴されるように、ますます各地が元気な一年になりそうです。第15回コンテストも、「北海道高速道路の四季」の多様さをますます発見する旅と感性、新たなボキャブラリーを期待します。

プロフィール

伊藤 隆介(いとう りゅうすけ)
1963年札幌市生まれ。映像作家。アートフィルムやビデオアートの分野で、国内外の映画祭や美術館などで発表活動を行う。現在は、北海道教育大学で写真を含めた映像・メディアアートの教育に携わっている。「村雨ケンジ」名義での漫画評論も多数。北海道教育大学芸術・スポーツ文化学科映像研究室教授。シカゴ美術館附属大学大学院修了。

 NEXCO東日本グループでは、2021年度から2025年度までの期間を「SDGsの達成に貢献し、新たな未来社会に向け変革していく期間」と位置づけ、様々な取り組みを行っています。
 今回の「北海道高速道路の四季フォトコンテスト」は、持続可能な観光業の促進や地域社会の活性化などにつながる事業活動としてSDGsの8番と17番に貢献するものと考えています。

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