準天頂衛星を活用したロータリ除雪車自動化の運用開始について
令和5年10月25日
東日本高速道路株式会社
NEXCO東日本(東京都千代田区)は、「準天頂衛星システムを活用したロータリ除雪車自動化」の技術開発を完成し、今冬期より北海道内の道央道E5岩見沢IC~美唄IC間で運用開始します。
除雪車を操作運転する熟練オペレータの高齢化や労働人口の減少、建設業2024年問題への対応で、必要な作業員の確保は喫緊の課題です。また、降雪や吹雪の影響で道路の外側線やガードレール等の位置が把握できない、自車の位置が把握できないという技術的課題もありました。
弊社は、除雪作業の省力化・効率化を目的に「雪氷対策の高度化(
弊社開発の「準天頂衛星を活用した運転支援システム(ガイダンスモニター)」をベースにした正確な位置情報をロータリ除雪車の作動制御装置に連動させ、除雪車の走行と作業の操作を自動化しました。オペレータはステアリングやレバー等に触れることなく、正確な「走行」と「除雪作業」が可能となり、冬期の高速道路における除雪作業の安全性、効率性の向上を図ります。
尚、当面の間は自動ロータリ除雪車に2名乗員し、天候や交通状況等に応じた乗員数を検証します。
補足1
E5道央道 岩見沢IC~美唄IC間にて本技術搭載の自動ロータリ除雪車2台で運用開始します。
補足2
ロータリ除雪車自動化の開発工程
年度 | 進捗状況 |
---|---|
2017(平成29) | 準天頂衛星を活用した運転支援システム(ガイダンスモニター)を開発 |
2019(令和元) | ロータリ除雪車自動化の共同研究開発を開始 |
2020(令和2) | 道東道 夕張ICテストフィールドで自律走行技術を確認 |
2021(令和3) | 高速道路本線で自律走行並びに除雪装置操作の自動化を検証 |
2023(令和5) | ロータリ除雪車自動化を完成、運用開始 |
NEXCO東日本は、高速道路における雪氷対策高度化システム総称を「ASNOS(アスノス)※」と名付け、開発を進めています。
- Advanced/Autonomous Snow and ice control Operation Systemの略で、「明日(未来)の雪氷対策高度化システム」を意味します。
NEXCO東日本グループでは、2021~2025年度までの期間を「SDGsの達成に貢献し、新たな未来社会に向け変革していく期間」と位置づけ、様々な取組みを行っています。
今回の「ロータリ除雪車自動化」の取組みについては、技術向上及びイノベーションにより、安全・安心で信頼できる高速道路の提供につながる事業活動として、SDGs目標の8番、9番、13番に貢献するものと考えています。
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