休憩施設における大型車駐車マス拡充の取組みについて
2023年6月7日
東日本高速道路株式会社
中日本高速道路株式会社
西日本高速道路株式会社
東日本高速道路株式会社(以下、NEXCO東日本)、中日本高速道路株式会社(以下、NEXCO中日本)、西日本高速道路株式会社(以下、NEXCO西日本)は、高速道路の休憩施設において顕在化している大型車駐車エリアの混雑に対し、大型車駐車マスの拡充の取組みを進めています。
この度、2022年度の拡充実績および2023年度の拡充予定をとりまとめましたのでお知らせいたします。
<駐車マスの拡充数>
2022年度は大型車マス※約400台の拡充が完了、2023年度に約600台の拡充を予定
- 兼用マスおよびダブル連結トラックマスを含んだ大型車マス数の合計値
1.駐車マス拡充2022年度の実績と2023年度の予定
2022年度は既存エリア内での小型車マスから大型車マスへの描き換え等により、全国21箇所のSA・PAにおいて、大型車マス373台の拡充が完了しました。
2023年度には全国37箇所のSA・PAにおいて約600台の大型車駐車マスの拡充を進める予定です。拡充にあたっては、マスの変更だけでなく大規模な土工工事や照明・満空情報板といった既存施設の移設などを伴う工事も予定しています。駐車マスの増設工事に際して、交通規制などを伴う場合がありますので、ご注意をお願いします。個々の休憩施設の状況につきましては、別紙または各社のWEBサイトをご確認ください。
2022年度実績 21箇所 (詳細は別紙-1【PDF:37KB】) |
2023年度予定 37箇所※3 (詳細は別紙-2【PDF:45KB】) |
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工事前 | 工事後 | 増減 | 工事前 | 工事後 | 増減 | |
普通車マス数(台)※1 | 1,304 (1,446) |
1,121 (1,903) |
-183 (+457) |
2,712 (3,344) |
2,246 (3,297) |
-466 (-47) |
大型車マス数(台)※2 | 706 | 1,079 | +373 | 1,516 | 2,114 | +598 |
NEXCO3社合計 | 2,010 | 2,200 | +190 | 4,228 | 4,360 | +132 |
- :( )は兼用マスを含んだマス数(兼用マス1台あたり普通車2台分としてカウント)
- :兼用マスを含んだ大型車マス数(兼用マス1台を大型車1台分としてカウント)
- :現時点での計画のため、完了時のマス数は変更の可能性があります
NEXCO3会社では、高速道路の休憩施設駐車場について、2018年度から継続して駐車マスの拡充・レイアウト変更を進め、これまでに約3,000台分の大型車駐車マスを増設してきましたが、依然として混雑が見られる状況です。一方で、休憩施設の敷地は限られており、駐車マスの増設やレイアウト変更による対策には限界があります。そのため、現在、有識者及び独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構、NEXCO3会社で実施している「高速道路SA・PAにおける利便性向上に関する検討会」において駐車マス不足への対策を検討しております。検討会での議論も踏まえ、今後は休憩施設以外の高速道路事業用地などを活用した大型車マスの増設も検討してまいります。
2.駐車エリアの課題
(1)平日の夜間における大型車の混雑
平日の夜間を中心に大型車の駐車マスが不足し混雑している状況が発生しています。E1東名 足柄SA(上り)では、8時間以上の長時間駐車が約6割を占めており、1台による駐車マスの占有時間が長くなっています。そのため、多くの車両がご利用になれず、大型車の駐車マス不足の一つの要因となっています。また、足柄SA(上り)では、2022年3月に大型車駐車マスを拡充しましたが、大型車の駐車台数が大型車駐車マス拡充後に増加する状況が見られ、依然として混雑が発生しています。
多くのお客さまにご利用いただくため、サービスエリア(SA)・パーキングエリア(PA)での長時間駐車はご遠慮いただくなど駐車場の適正なご利用にご理解とご協力をお願いいたします。
(2)不適切な駐車マスの利用
大型車マスに普通車が駐車する、または普通車マスに大型車が駐車するなどの不適切な利用のために、本来駐車できる車両が駐車できない状況が発生しています。
また、普通車と大型車のどちらでもご利用になれる「兼用マス」(NEXCO中日本では「兼用マス」は青色ラインで明示)の整備を進めていますが、本来の機能が発揮できない事例が見受けられます。
「兼用マス」のご利用にあたっては、まずは普通車、大型車それぞれの駐車マスを優先的にご利用いただき、それぞれの駐車マスが満車の場合に、「兼用マス」をご利用ください。「兼用マス」に普通車が1台駐車していると、大型車は駐車することができませんので、より多くのお客さまが駐車できるよう、普通車の縦列駐車にご協力をお願いいたします。
(3)予約駐車マス及び通路などでの不正駐車
近年整備を進めているダブル連結トラック駐車マスに、ダブル連結トラック以外の車両が駐車してしまい、ダブル連結トラックが駐車できないといった事象が発生しています。そこで、NEXCO中日本ではE1A新東名 浜松いなさIC路外のダブル連結トラック専用の予約駐車場に加え、E1東名 足柄SA(上り)、E1A新東名 静岡SA(上下)、E1A新名神 土山SA(上下)にダブル連結トラック専用の予約駐車マスを整備し、2021年4月から順次運用しています。これらの予約駐車マスは事前の予約で確実に駐車可能とするものですが、非予約車両の駐車や、通路などへの不正駐車により予約車両がご利用になれない事象が発生しています。予約駐車マスの確実な利用が可能となるよう適正な駐車場の利用をお願いいたします。
3.2022年度の主な取組み
(1)大型車駐車マスの拡充および案内標識の整備【E4東北道 佐野SA(下り)の事例】
E4東北道 佐野SA(下り)では、特に平日お昼の時間帯を中心とした大型車駐車マス不足が顕在化しておりました。これに対し、NEXCO東日本では大型車の駐車可能台数を約1.6倍に拡充するとともに、エリア内のバリアフリー化(駐車場部と歩道部間の段差解消等)、および駐車場内でスムーズに駐車スペースをご案内するための駐車状況をリアルタイムで表示する案内標識整備を商業施設のリニューアルに合わせて実施し、多様なお客さまの利便向上を図りました。
(2)敷地拡幅による大規模な休憩施設レイアウトの変更【E1A新名神 土山SA(下り)の事例】
E1A新名神 土山SA(下り)では、既存の敷地を有効活用し、駐車エリアを拡幅することにより、大型車の駐車可能台数を約30台増設し、大型車駐車マスの混雑緩和を図りました。また、トレーラーの利用が多い実態を踏まえ、トレーラーと大型車のどちらでも駐車可能なマスを新たに設置しました。
(3)トラックドライバーの利便性向上に向けた取組み【E2A中国道 安佐SA(上り)の事例】
NEXCO西日本では、物流支援の観点から中国道の利便性向上に向けた取組みを実施しています。
E2A中国道 安佐SA(上り)では、駐車場内のレイアウトを変更し、普通車と大型車がどちらでもご利用可能な兼用マスを新たに整備する等により、大型車駐車マスを約3倍に拡充しています。併せて、2022年度に24時間コンビニエンスストアの営業を開始、さらに2023年5月10日に、中国道で初となるシャワーステーションの営業を開始しました。
関西方面と九州方面の間の移動の際には、目的地に応じて、E2山陽道・E2A中国道それぞれのご利用をご検討いただきますようお願いいたします。
(4)ダブル連結トラック駐車マスの整備
1台で通常の大型トラック2台分の輸送が可能な「ダブル連結トラック」は、2019年1月に特殊車両通行の許可基準が緩和され、本格運用が開始されました。2019年8月に運行区間がE4東北道からE3九州道まで拡大されて以降、ダブル連結トラック特殊車両通行の許可台数は増加しています。2022年11月には、物流事業者のニーズ等を踏まえ、通行区間が約2,050kmから約5,140kmに拡大されました。NEXCO3社ではダブル連結トラックの休憩機会確保のため、駐車マスの整備を進めています。最新のダブル連結トラック駐車マスの整備状況は別紙-3【PDF:827KB】をご確認ください。
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