日本道路公団が発注した鋼橋上部工工事の損害賠償請求について
平成20年7月29日
東日本高速道路株式会社
中日本高速道路株式会社
西日本高速道路株式会社
独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構
東日本高速道路株式会社、中日本高速道路株式会社及び西日本高速道路株式会社並びに独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構は、日本道路公団が発注した鋼橋上部工工事について、公正取引委員会の排除勧告または課徴金納付命令により談合を行っていたと認定された事業者及び独占禁止法等に違反したとして東京高等裁判所で有罪判決を受けた日本道路公団元副総裁その他の関係者に対して、損害賠償の請求をしましたので、お知らせします。
1 請求相手及び請求額
- 本年6月25日に事業者49社に受注工事のほか、入札参加した工事に関して、損害賠償請求しました(126件、総額約8,944百万円)。
- 7月24日に日本道路公団元役員2名及び落札業者を決定していた株式会社横河ブリッジ元社員2名に、事業者との連帯債務として、独占禁止法違反行為に基づく損害を賠償請求しました(123件、総額約8,683百万円)。
- 詳細については、別紙【PDF:11KB】のとおりです。
- この他、中日本高速道路株式会社では、日本道路公団元役員2名に対し、背任行為に基づく損害を賠償請求しました。請求額は刑事事件判決で認定された損害額(4,780万円)としています。
2 損害及び請求の概要
実際の落札率と競争市場が正常に機能していたと考えられる場合の想定落札率との差から損害額を算定し、請求しました。
違約金条項のある工事については既に違約金を請求しているところですが、損害額が違約金の額を超える場合については、超過分を損害賠償請求しています。
【違約金の請求・収納状況】
これまでに78件、総額約9,596百万円を請求し、75件、約9,444百万円を収納済みです。未収納の3件、約152百万円については、訴訟中です。
3 調査結果等の公表
7月4日の元副総裁に対する東京高等裁判所の刑事事件判決も踏まえて調査結果を取りまとめた後、前述のとおり、個人へ損害賠償請求しています。今般、個人に対する請求書の送達が確認されたことから、事業者への請求も含め、公表しました。
なお、「入札談合等関与行為の排除及び防止に関する法律」に基づく指定職員の調査については、別添「調査結果【PDF:17KB】のとおりです。
【参考】経緯
平成17年 | 8月 1日 | 公正取引委員会が元副総裁を刑事告発 |
8月15日 | 公正取引委員会が元理事を刑事告発 | |
9月29日 | 公正取引委員会が45社に対し排除勧告及び日本道路公団に対し、改善措置要求 | |
平成18年 | 2月16日 | NEXCO各社が共同で公正取引委員会に対し、改善措置内容等を報告及び公表 |
3月24日 | 公正取引委員会が43社に対し課徴金納付命令 | |
9月12日 | NEXCO各社及び日本高速道路保有・債務返済機構が25事業者に対し違約金を請求 (以後工事竣工後に順次請求) |
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11月10日 | 企業(23社)及び個人に東京高裁で有罪判決(8名) | |
平成19年 | 9月21日 | 企業(3社)及び個人(2名)に東京高裁で有罪判決 |
12月 7日 | 元理事に東京高裁で有罪判決 | |
平成20年 | 6月25日 | NEXCO各社及び日本高速道路保有・債務返済機構が49社に対し損害賠償金を請求 |
7月 4日 | 元副総裁に東京高裁で有罪判決 | |
7月24日 | NEXCO各社が入札談合等関与防止法第4条第1項及び第2項に基づく調査結果をとりまとめ NEXCO各社及び日本高速道路保有・債務返済機構が元副総裁他3名に対し損害賠償金を請求 |
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