お盆時期の高速道路における交通状況(詳細)
平成18年9月8日
東日本高速道路株式会社
さる8月21日、NEXCO東日本(東京都千代田区、代表取締役会長:八木 重二郎)では「お盆時期の高速道路における交通状況(速報)」をお知らせしましたが、期間中(8月9日(水)~8月20日(日)の12日間)の渋滞緩和対策について詳細に検討した結果を取りまとめました。
1 サグ部などでの速度回復情報提供による渋滞の緩和
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上り坂やサグ部※1では、上り坂にさしかかったときに無意識のうちに走行速度が低下し、渋滞が発生することがあります。こうした渋滞を緩和するために、特に大きな渋滞が予測される箇所において、お客様に速度低下に注意していただくための、視認性に優れた標識(LED※2標識)を利用した『速度回復情報提供』を行いました。
今回は、東北自動車道と関越自動車道の11箇所に拡大して対策を行い、対策箇所全体で約1割の渋滞が減少しました。特に、東北自動車道下り羽生パーキングエリア(PA)付近や、関越自動車道上り花園インターチェンジ(IC)付近では、対策を行っていない日と比べて、日交通量はほぼ同じ、または増加しましたが、渋滞が大きく減少した日がありました。
『LED標識を利用した速度回復情報提供』は少ないコストで渋滞の緩和につながるので、今後も実施していきます。
- 1サグ部:凹部のことをいい、道路では下り坂から上り坂に変化するところ
- 2 LED:発光ダイオード(Light Emitting Diode)
2 渋滞予測情報の提供による渋滞緩和効果
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NEXCO東日本では、お客様に渋滞を避けて快適なドライブをしていただくために、『渋滞予測ガイド』や高速道路の情報サイト『ドラなび』などで全国の高速道路の渋滞予測情報を提供しています。『ドラなび』は7月、8月に延べ1,000万件(全国)のご利用がありました。
(前年度の約1.8倍)
帰省や観光地からの帰りとなる上り線においては、8月14日(月)~17日(木)にかけて渋滞が分散したため、渋滞の発生回数、渋滞量ともに前年度より約2割減少しました。
この渋滞の分散は、「上り線のピークは8月14日(日)と15日(火)」という滞予測情報をご覧になったお客様が渋滞を避けて高速道路をご利用されたことも要因として考えられます。
当社では、今後も渋滞対策を推進するとともに、きめ細やかな渋滞予測情報を迅速に提供していきます。今後ともお客様のゆとりある旅行計画づくりにご活用ください。
3 常磐自動車道上り三郷ジャンクション(JCT)付近の渋滞が減少
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常磐自動車道上り三郷JCT付近では、常磐自動車道から東京外環自動車道に向かう三郷JCTのランプを改良(平成17年11月27日完成)した効果などにより、昨年度より日交通量は増加しましたが、渋滞が大きく減少しました。
4 ETC時間帯割引制度のご活用に伴う渋滞緩和効果
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期間中の当社エリア内のETC利用率は、52%(約123.5万台/日)と昨年度同期(38% [全国のETC利用率])に比べて約1.4倍になりました。
過去に30km以上の渋滞が発生した場所について、交通量の変化や渋滞の発生状況を分析したところ、高速道路のETC限定である割引制度の導入前(平成16年度)と比べて、夜間の交通量が増加するなど、一部の時間帯で交通量の変化が見られました。また、関越自動車道上りの一部では、前年度の同期と日交通量がほぼ同程度にもかかわらず、交通量の変化により渋滞が減少した日がありました。渋滞緩和の要因のひとつとして、ETC時間帯割引制度の導入が寄与していると考えられます。
この渋滞緩和は、ETC利用率の向上に伴い、『ETC深夜割引』や東京近郊などで実施している『ETC早朝夜間割引』などの各種時間帯割引を利用して、比較的混雑の少ない時間帯に走行されたお客様が多かったからだと推測できます。ETC時間帯割引は、渋滞に巻き込まれず快適な走行ができるとともに、渋滞の緩和にもつながりますので、今後とも有効にご利用ください。
なお、東北道下りにおいては、8月12日(土)に最大113kmの渋滞が発生し、お客様にご迷惑をおかけしました。当日は、お盆の帰省のピークとなり、事前に渋滞予測情報をお知らせしていたところではありますが、渋滞の中で事故や故障車が多数発生したために、予測(区間内3箇所合わせて60km)を上回る渋滞となってしまいました。
NEXCO東日本では、お客様に快適・確実に高速道路をご利用していただけるように、今後とも渋滞原因を研究・分析し、効率的かつ効果的な渋滞対策を行っていきます。
- 平成18年8月21日(月)にお知らせしました「お盆時期の高速道路における交通状況(速報)」はこちらです。