NEXCO東日本、「家族みんなで 無くそう逆走」プロジェクト始動!

平成30年10月19日
東日本高速道路株式会社

 NEXCO東日本は高齢ドライバーによる高速道路での逆走を防止する取り組みの一環として「家族みんなで 無くそう逆走」プロジェクトを開始します。

 NEXCO東日本は、高速道路での逆走を防止するために、高齢ドライバーを含む全世代に向けた、路面標示や矢印板等のハード対策、逆走してしまった際や逆走車情報を見聞きした際にとるべき行動の理解促進プロジェクトを継続実施しております。今回、高速道路での逆走のうち66%が65歳以上のドライバーによるものという事実に着目し、これまでの対策・プロジェクトに加え、「高齢ドライバーの高速道路での逆走」を防ぐための新プロジェクトを始動いたします。

  • 本プロジェクトは、「高齢ドライバーの高速道路での逆走」を高齢ドライバーご本人のみの問題ではなく、そのご家族に「自分の親や祖父母にも起こりえること」として捉えていただき、より多くの方々に関心を持っていただくためのプロジェクトです。
  • ご家族みなさまで今すぐできる3つのアクションを呼びかけていきます。
    【1】家族みんなで逆走を知ろう
    【2】家族みんなでチェックしよう
    【3】家族みんなを逆走から守ろう
  • 11月18日(日)「家族の日」に、海ほたるパーキングエリアにて、「家族みんなで 無くそう逆走」啓発イベントを実施します。

公式サイトにて「家族みんなで 無くそう逆走」プロジェクトの最新情報を更新していきます。

1 「家族みんなで 無くそう逆走」 プロジェクトについて

プロジェクト名:「家族みんなで 無くそう逆走」

プロジェクト内容:

 「高齢ドライバーの高速道路での逆走」を、高速道路を運転する高齢ドライバーのみの問題とするのではなく、「自分の親や祖父母にも起こりえること」として捉え、高齢ドライバーのご家族に関心を持っていただくことで、逆走防止につなげていくプロジェクトです。

2 「家族みんなで 無くそう逆走」 プロジェクト始動の社会的背景

 NEXCO東日本は、高速道路での逆走を防止するために、高齢ドライバーを含む全世代に向けた路面標示や矢印板で進行方向を明示する他、逆走してしまった際や逆走車情報を見聞きした際にとるべき行動の理解促進のためのプロジェクトを継続的に実施してまいりました。

 しかし、平成29年には全国の高速道路で207件の逆走が発生。66%が65歳以上のドライバーによる逆走であるという見逃せない事実も存在します。

 このような背景を踏まえ、NEXCO東日本は高齢ドライバーによる高速道路での逆走を防止する取り組みの一環として、「家族みんなで 無くそう逆走」プロジェクトを始動します。

3 「家族みんなで 無くそう逆走」 始動~NEXCO東日本の想い

「家族みんなで 無くそう逆走」プロジェクトへのNEXCO東日本からのメッセージ

NEXCO東日本は、
高齢ドライバーの自動車運転に対し、
ご本人だけでなく、ご家族で向き合っていただくための活動を実施します。

なかでも、近年問題となっている
高速道路での高齢ドライバーの逆走。
それは、みなさまのご両親やご祖父母といった、
身近なご家族にも起こりえることなのです。
大切なひとを危険な目にあわせないために、
いま、家族みんなで
高齢ドライバーの運転について考えてみる。

私たちの活動がそのきっかけとなってほしい。
NEXCO東日本は、そう願っています。

4 今すぐできる「家族みんなで 無 くそう逆走」3つのアクション

 「高齢ドライバーの高速道路での逆走」を防ぐため、「家族みんなで 無くそう逆走」3つのアクションを開始しましょう。

「家族みんなで 無くそう逆走」
3つのアクション

【1】家族みんなで逆走を知ろう 
【2】家族みんなでチェックしよう
【3】家族みんなを逆走から守ろう

アクション 【1】家族みんなで逆走を知ろう

高速道路での逆走は、自分の家族にも起こりえることです。

 逆走事故は高速道路で発生した事故全体と比較すると、死亡事故となる割合が約40倍です。逆走は、命にかかわる危険行為といえます。

 しかし、全国の高速道路では、年間約200件の逆走が発生しています。その66%が65歳以上のドライバーによる逆走です。

 65歳以上のドライバーがいるご家族にとっては特に、逆走は他人事ではありません。

 一人ひとりが「自分の親や祖父母にも起こりえる」 と認識し、関係のある問題だという意識をもつことが、逆走を防ぐ第一歩です。

 今度の日曜日の10月21日は「孫の日」であることをご存じですか?おじいちゃんやおばあちゃんとお孫さんが一緒にお出かけをしたり、お食事をしたり、素敵なひと時を過ごされるご家族もいらっしゃることと思います。ご家族が集まる機会に、ご家族で「逆走防止」に向けた最初のアクションを始めませんか?

  • ご家族・ご親戚の中で65歳以上のドライバーはいらっしゃいますか?
  • 最近、その方の運転に同乗されたことはありますか?
  • もしも、その方が逆走してしまったら・・・?

 そう考えることが全てのアクションの第一歩になります。

アクション 【2】 家族みんなでチェックしよう

見るべきポイントは5つ。「運転ここに注目リスト」を活用して運転能力をチェック!

 「孫の日」などのご家族が集まる機会にご家族でできるアクションの2つ目として、高齢ドライバーの運転のここに注目をしてほしいポイント「運転ここに注目リスト」を、メモリークリニックお茶の水院長で筑波大学名誉教授の朝田 隆先生に具体的に伺いました。

【運転ここに注目リスト】
~高齢ドライバーの運転する車にご同乗の上、注目してみてください~

  • 1. 運転操作はバッチリ?
    • 急ブレーキや急発進が増えた
    • 駐車場などでのバック運転に手間取る
    2. 車体や車幅の感覚はOK?
    • 車間距離を一定に保てない
    • 車体をこすることが増えた
    3.道や行き先の間違いはない?
    • 通い慣れた道順を忘れたり、間違えたりする
    • 行き先を途中で忘れてしまう
  • 4. 状況確認、十分できてる?
    • 交差点で歩行者や自転車に気づくのが遅れる
    • 合流が苦手になった
    5. 注意力が散漫になってない?
    • 信号を見誤ったり、標識を見落としたりする
    • 子どもなどが飛び出す可能性を予測できない

※本リストは診断基準ではなく、注目いただきたいポイントをまとめたものです。逆走を起こさないことを保証するものではありません。

 「高齢ドライバーが、逆走を含む交通違反や交通事故を起こしやすくなってしまう原因として挙げられるのが『注意力の低下』です。ただし『注意力の低下』は、高齢ドライバー本人が自覚していないことが多いので、自分は大丈夫と過信されているケースもあります。

 そこで、高齢ドライバーが運転する車に同乗の上、上記リストを参考にしながら、車間距離の取り方、ブレーキを踏むタイミング、駐車場でのバックでのハンドルさばきなどドライバーの実際の運転についてどこが危ないかを具体的に話し合っていただきたいと思います。」(朝田先生)

自動車運転は、高度な運動能力。定期的に高齢ドライバーと家族が一緒に運転能力チェックを。

 朝田先生は、自動車の運転には3つの高度な運動能力を必要とすることを指摘しています。

  • (1) 何が起こっているのかを把握する「認知機能」
  • (2) 身体を動かす「身体能力」
  • (3) 脳からの指令をとっさに素早く行動に起こす「心身混合」

 この3つの高度な運動能力が自動車の安全な運転には必要となります。

 自動車の運転は高度な運動能力が必要であり、その能力低下をご本人が判断しにくいからこそ、健康診断と同じく、ご家族も一緒になり定期的にチェックすることが大切だといえます。

 朝田先生は、ご家族が自動車の運転能力を日常的に確認できる方法として、車への同乗と「運転ここに注目リスト」の活用を推奨しています。

逆走が起こりやすいポイントをチェック!

 逆走が発生しやすい場所をあらかじめ知っておけば、運転時の逆走のリスクを減らすことが可能です。

【逆走が発生しやすいポイント】
  • (1) IC(インターチェンジ)や料金所付近
  • (2) 料金所出口
  • (3) SA(サービスエリア)・PA(パーキングエリア)
  •  このようなポイントに対し、NEXCO東日本では、路面標示、進入禁止の看板や矢印板の設置などで逆走を防ぐための対策を進めています。

アクション 【3】 家族みんなを逆走事故から守ろう

 NEXCO東日本は、逆走事故を防ぐために、逆走車情報を見聞きした際にとるべき行動などの情報を発信しています。ご家族みなさまでご確認いただき、安全運転をお願いいたします。

もしも、高速道路で逆走車を発見したら?

 逆走車は追越車線を走行してくる傾向があります。

 逆走車を発見したら、ご自身の安全を確保のうえ、110番、休憩施設や料金所の係員、休憩施設にある非常電話のい ずれかで通報をお願いいたします。携帯電話・スマートフォンからの通報は必ず同乗者の方からお願いいたします。

もしも、逆走車の情報を見聞きしたら?

 逆走車の情報は、高速道路上の情報板やハイウェイラジオ等で直ちに提供をおこなっています。逆走情報を見聞きしたら速度を落とし、十分な車間距離をとって、前方車両の動向を注視しましょう。逆走車を前方に発見した時は、路肩等の安全な場所に停車し、衝突を避けてください。

万が一、高速道路で自分が逆走してしまったら?

  • 【1】安全な場所に停車し、ハザードランプを点灯
  • 【2】近くの安全な場所に避難(車内にとどまらない)
  • 【3】110番や近くの非常電話で通報

万が一、行き先を間違えたり、行き過ぎてしまったら?

 目的のインターチェンジを行き過ぎてしまった場合は、そのまま走行し、次のインターチェンジで降りてください。インターチェンジ出口では料金所係員がいるレーンをご利用いただき、係員にお申し出ください。

  • 料金所係員により目的のインターチェンジまでお戻りできるようご案内しますが、インターチェンジの構造等によっては対応できない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

5 11月18日(日)「家族の日」、海ほたるパーキングエリアにて、「家族みんなで 無くそう逆走」啓発イベント開催

 NEXCO東日本は11月18日(日)「家族の日」に、「家族みんなで 無くそう逆走」啓発イベントを海ほたるパーキングエリアにて実施します。

 ご家族が一緒になって「逆走防止」を考え、運転能力をチェックできる、3世代で楽しめるイベントとなっています。

■開催概要

イベント名
 「家族みんなで 無くそう逆走」啓発イベント

開催日時
 平成30年11月18日(日) -第一部: PR発表会 11:00~ -第二部: 家族で楽しむゲーム体験会 14:30~

開催会場
 東京湾アクアライン 海ほたるパーキングエリア 4F サウスキャビン

 上記のイベント会場の他、SA(サービスエリア)、PA(パーキングエリア)でも、「家族みんなで 無くそう逆走」パンフレットの配布などを実施する予定です。

 また、NEXCO東日本のWEBサイトでは、逆走防止をご家族で一緒に考える「家族みんなで無くそう逆走」プロジェクトの最新情報を更新していきます。

最新情報はこちらからご覧ください。

「家族みんなで 無くそう逆走」監修
朝田 隆(あさだ・たかし)メモリークリニックお茶の水院長

1955年生まれ。

メモリークリニックお茶の水院長、筑波大学名誉教授、東京医科歯科大学医学部特任教授、医学博士。数々の認知症実態調査に関わり、軽度認知障害(MCI)のうちに予防を始めることを強く推奨、デイケアプログラムの実施など第一線で活躍中。

『効く!「脳トレ」ブック』(三笠書房)など編著書多数。