道東自動車道 開通区間の概要
平成19年8月31日
東日本高速道路株式会社
- 車線数及び設計速度
2車線、設計速度100km/h、設計基準 第一種第二級
- 当該区間の経緯
平成 9年12月25日 施行命令
平成14年 3月21日 工事着工
平成18年 3月31日 事業許可
平成18年 3月31日 高速道路機構と協定締結 - 開通区間の路線概要
道東自動車道は道央圏と道東圏を結ぶ北海道横断自動車道の一部を担う高速自動車国道で、現在までに千歳恵庭ジャンクション(JCT)から夕張ICの42kmと十勝清水ICから本別・足寄ICまでの82kmが開通しています。
今回の開通する区間は、すでに開通している十勝清水ICから札幌方面に向かい、日高山脈の日勝峠と狩勝峠のほぼ中間部分をトンネルや橋梁で通過し、トマムICで道道夕張新得線に接続となる延長20.9kmの区間です。
・開通効果1 道央圏と道東圏を結ぶ、より安心で快適なアクセスが確保されます。
本区間の開通により、道内でも自然環境の厳しい山岳ルートである標高1,022mの日勝峠を回避して道央圏と道東圏の往来が可能となります。
本区間は日勝峠と比較して標高が400m下がるとともに、道路の平面縦断線形が大幅に改善されるため、霧による視程障害や冬期交通障害などが減少し、より安心で快適なアクセスが確保されます。
また、本区間の開通と合わせて今春に開通した道道夕張新得線の赤岩トンネル、道道占冠穂別線の整備効果により、札幌市から帯広市までの旅行時間が約10分短縮され、道央圏と道東圏のアクセスがより向上することで、観光行動圏の拡大など地域の活性化及び交流の促進が期待されます。
・開通効果2 高次医療施設への搬送時間の短縮により、地域の医療に貢献します。
これまで地方センター病院までの半日行動圏に含まれなかった占冠村・南富良野町が、本区間の開通による帯広市への移動時間短縮に伴い、新たに半日行動圏に含まれることとなり、高次医療施設への搬送時間の短縮により、地域の医療に貢献します。
例えば、占冠村や南富良野町では重篤救急患者を搬送する場合、従来は一般道路を2時間以上かけて生活圏の中心都市である旭川の病院へ搬送していましたが、本区間の開通により約1時間で帯広市内の病院へ搬送することが可能となることで、救急救命措置の選択肢が拡大されるとともに、日常医療機会の向上も期待されます。